① 挽肉は鮮度が命

　挽肉は新しいものほど良いです。ミンチにした瞬間からドリップ（ピンク色の肉汁）が出てしまう前に使用したい。フードプロセッサーがあるなら、塊肉をカットしてから細かく挽肉にすることもおすすめです。挽肉の粗さの加減も好みに合わせられますし！牛と豚は一般的な７：３くらいで良いでしょう。お好みです。

② 温度管理でジューシーに

　お肉の温度を12度以下に保てるように、使用する食器や混ぜる手さえも冷やしておきましょう。お肉を練ることで、タンパク質は、焼いた時の肉汁を中に蓄えることができる構造に変化します。ですが、肉の温度が高くなってしまうと、そのような構造に変化しにくくなってしまうことで、肉汁が流れ出してしまい、パサパサな仕上がりになります。練るときは、すり鉢と当り棒ですり潰すように練り合わせていくと、手の温度がお肉に伝わらないのでおすすめです。

③ 玉ねぎはいろいろ

　生玉ねぎは、香りとピリッとスパイスの役目。炒め玉ねぎは、コクを出し旨味を引き出す役目。それぞれ、仕上げたいイメージに合わせて使うと良いです。生玉ねぎは、あらびきで肉感を強く出したい時に向いています。炒め玉ねぎは炒めるほどに甘味が強く出てきます、ふっくらハンバーグを目指すなら、生から60％くらいの量になるまで炒めて使うのがおすすめ。しっかり冷やしてからお肉を合わせることを忘れずに。

④ パン粉は肉汁保持と、大きさキープ

　生パン粉をおすすめします。パン粉は焼成中に肉汁を吸って保持してくれますので、焼き上げた後の形や大きさを保ってくれる役割です。他のつなぎの水分を十分に含ませてから混ぜ合わせましょう。たくさん入れると家計には◎ですが、肉感が薄まります。家庭でやる場合は、生パン粉を買うよりも食パンを手でちぎって細かくして牛乳や卵と混ぜてペーストにしてから混ぜていくと良いです。残っても食べられますし♪みみも使えます。お麩を細かく砕いて代わりに使うこともできますよ。

⑤ 卵は接着剤

　卵は、全卵をしっかり混ぜた状態で使いましょう。卵のタンパク質が、お肉が肉汁を保持する力をさらにパワーアップしてくれますのでジューシーでふんわりした仕上がりになりつつ、割れにくくまとまりのあるパテにしてくれます。少量で効果を発揮してくれますから入れすぎ注意。卵のまろやかさは、好きなお子様が多いです。

⑥ 牛乳はにおい消しよりもジューシーさの補助

　牛乳はにおい消しとして使用することが多いのですが、昔と違って近頃のお肉はそんなに臭くないので、実はその点においてはなくてもいいのかなと思うところ。ですが、挽肉になってから時間が経ったものには効果的です。もう一つの隠れた役割として、お肉が失った肉汁を補完するという効果があります。牛乳を入れることで焼き上がったパテのジューシーな食べ口を再現してくれます。

⑦ ナツメグは使いません

　ハンバーグのスパイスとして定番となっているナツメグですが、今、僕は使いません。お店を出したばかりの頃は使っていたのですが、ご飯との相性が悪いなぁと思うようになったので、今は代わりに長ネギやエノキを使っています。長ネギは生玉ねぎと同じようなスパイス意味です。そして、生エノキの香りも近づいて嗅いでみると意外とイイ香りなんです。味噌を使ったソースのハンバーグにぴったりなので山本のハンバーグに使っています。

⑧ 塩、胡椒で味をととのえる

　ハンバーグは、いろいろな食材の味や香りを混ぜ合わせて作る料理です。塩胡椒で、素材の味を引き出してください。他のつなぎよりも先に、肉に塩を合わせよく練ってから他のつなぎを合わせていくことでよりジューシーに仕上がることもありますが、その後のつなぎを均等に混ぜ合わせるために、練り過ぎに繋がりやすいこともあるので、ご家庭では、しっかり冷やした上で、全てのつなぎだけで十分に混ぜ合わせてからお肉と手早く混ぜ合わせて練っていくことが良いと思います。

おいしくて楽しいハンバーグのご提案と共に、僕たちは食事に来て頂いたお客様に元気になって頂きたいという想いを持っています。

人は毎日の食事から健康な身体を作ることが本来あるべき姿だと思っています。とはいえ、忙しい毎日でサプリメントに頼る食生活となってしまうことも多いですよね。だから、山ハンはお客様の健康な身体づくりに貢献できるバランスの良い献立づくりを心がけております。

お肉だけではなく、日々の生活で不足しがちな野菜も補って頂きたく、各店舗では毎月スタッフが考案するオリジナルの自家製野菜ジュースをご提供しております。恵比寿本店の開業以来その種類は１０００種類以上を数える程となりました。「美味しいハンバーグをたくさん食べて野菜もしっかり摂る」のが山ハン流。

どうしても野菜が苦手という方へは日本の美味しい果物のジュースをご用意しています。果汁１００％の無添加ですので、果物の風味と栄養がそのまま入っています。是非こちらもお愉しみ下さい！